パリへ追いかけてまで
大きなスーツケースを持ち、到着ロビーに出た萌。
大きな紙に
『ようこそ パリへ 佐藤 萌ちゃん』
の文字が目に飛び込んできた。
「はじめまして! 佐藤 萌です!
ル トレッフルの、岡田さんですか?」
「あぁ! 萌ちゃん? パリへようこそ!
岡田 良介と、妻のカトリーヌです。」
「萌ちゃん、カトリーヌです。
これからよろしくお願いしますね! ふふふ。」
「じゃあ、アパルトマンへ直行しようか。」
「はい。お願いします!」
「あのね、萌ちゃん。マリーちゃんは、お仕事で、
イタリアみたいだから、5日くらいは、1人なのよ。
心配だから、昼間は、必要な日用品の
お買い物なんかは、私と行きましょうね。
お店の場所とかも教えるからね。」
「そうだな、カトリーヌと一緒が良いわ」
「はい。ありがとうございます!」