パリへ追いかけてまで

知らない間にルイと、ピエールも厨房で働いていた。
「おはようございます! 
今日からよろしくお願いします!」
と、元気良く厨房に入りポールの元へ

「モエ! 手洗いはココ。ペーパータオルが少ない場合は、この棚に予備がある。
新人は、仕事中でも、気づいたら補充して。」

「ハイ!」

「モエ、朝の仕事は、〜…………」
メモを必死で取りながらポールの説明を聞く。

その間も、裏口から業者が、
野菜や肉、魚などを配達しているのを、
ピエールとルイが、伝票と食材を確認しながら、冷蔵庫へ持って行く。
ポールが、ピエールから、冷蔵庫へ搬入し終えた野菜の伝票を受け取り、伝票は必ず業者とチェックする事、
自分で冷蔵庫に入れる事。
あまり新鮮じゃあない時があるから、
そういう時は、ポールを呼ぶ事。

「君のいい加減な判断で、お客様のお料理が台無しになるのは、イヤだろ?」

「ハイ。」

「メニューは、季節ごとに変わる。
ランチは日替わりで、出している。
昼は、ほとんどランチメニューかな。
ランチは、1週間分決まってるから、
それをみながら食材の仕込みをする。」


そこに、コック服を着たオーナーが厨房に入ってきた。

「ポール。そのまま萌ちゃんに教えてて俺は、仕込み手伝うからな!」

「ハイ。」

ここの厨房は、雰囲気が良いと萌は感じていた。

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