パリへ追いかけてまで

デパートを出る頃には、ちょうどいい時間になっていて、2人でタクシーに乗り船着場へ到着した。

船に乗船し、窓際の席についた。

萌は、ワクワクしているのか、
まわりをキョロキョロしている。

「どうしたの?」

「こんな狭いのに、厨房でお料理を出すのは大変なんだろうなあと 思って〜」

「そうだね。 ル トレッフルより、味は劣るかも
しれないけど、生演奏とかもあるから、楽しもうよ」

「うん。日本人の観光客は、こんな素敵な経験をするんだね。 
なんか、パリに住んでるのに、損してた感じがする」

「ハハハ。住んでるとそういうものなのかもな」

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