ライオン少女は宇宙系男子を落としたい

そんな2人を無視して、再びお肉を口に運ぶ。

すると、目の前に座っている詩恩が、隣にいる星くんにコソコソと耳打ちし始めた。



「おい健、肉を頬張るハムスターなんていねーよ。あれはライオンだ」

「ちょっ、女の子に向かってそれは酷くない？　せめて赤ちゃんライオンって言ってあげなよ」



聞こえてないと思って……。

全部聞こえてるっつーのー！


コソコソと話す2人を、口をモゴモゴさせながら睨みつけていると。



「へぇ～、和食が得意なんだ」

「はい！　中でも肉じゃがは自信があります！」

「いいなぁ。久しぶりに食べたくなってきたよ」



隣のコンロで野菜を焼く千夏と雄基さんをチラリ。


うわぁ、目がハートになってる。
今は話しかけないほうが良さそう。


顔を正面に戻すと、目の前で今まで見たことがないくらいの冷たい眼差しをしている詩恩が。

視線を辿ると、千夏と雄基さん……？


あれ？　私疲れてるのかな？


もう1度見るも、さっきと変わらず。冷たい目のまま。


一体どうしたんだろう……。

買い物行った時にケンカでもしたのかな？
それか、やきもち……？