ライオン少女は宇宙系男子を落としたい
変わり者とは何度も言われてきたけど、宇宙系男子と言われたのは初めてだ。



「家庭科部にも入らない? 冬川くんが来たら部員みんな喜びそう」

「気持ちは嬉しいけど遠慮しとくよ」

「あら残念。まぁ、かけ持ちも大変だからしょうがないかぁ」



実は、光野さんとは今日が初対面。

名前を知っていたのは、明莉から「千夏は本当にしっかり者でいい子なんだよ!」と、彼女の話を何度も聞かされていたから。


言われた通り、彼女はお金の計算も速く、時間短縮になるようにテキパキ行動していて、しっかりした印象を受けた。


のだけど……。



「いやぁ、自分で言うのもあれだけど、私ってネーミングセンス抜群だと思わない?これから『宇宙系○○』って流行りが来るかもね! 宇宙系ファッションとか、メイクとか!」

「アハハ……」



テンション高めの彼女に愛想笑いで返す。

さすが明莉の友達。まさに類は友を呼ぶ。


宇宙系○○。流行るかもと口にしているけれど……実はもう一足先にやってるやつがいる。

訳あって今はあまり公にできないけど、いつか話せる時がきたら話そうかな。
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