ライオン少女は宇宙系男子を落としたい
相談を終え、日付が回った0時過ぎ。


兄さんと話そうかなと部屋を覗いたのだけど、既に寝ていたので書斎にやってきた。


夏休みの間は早朝に起きなくて済むので、時々書斎で読書しながら夜更かししている。

明日は8時ぐらいに起きればいいから、もう少し起きてても平気かな。



本に夢中になっていると……カチャッとドアが開く音が聞こえた。


……なんか、足音近づいてきてね?
この場所、誰にも教えてないのに……。

こんな夜中に、一体誰だ……⁉


ドキドキを抑えるように、胸に本を抱えてバッと振り向くと。



「……ったく……脅かすなよ……」

「それはこっちのセリフだよ……」



寝巻き姿の明莉が本棚の陰から顔を覗かせていた。

あぁ……ビックリした。
別の意味で明莉に初めてドキドキしたかも。



「なんでここにいるんだよ」

「トイレに行ったら迷っちゃって。にしても、ここすごいね! 棚全部ビッシリ埋まってる!」



家族全員読書が好きなため、この部屋には家族全員分の本が置いてある。

興味津々の彼女を眺めていると。



「あの……話したいことがあるんだけど、今大丈夫?」

「うん」

「あのね……」
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