ライオン少女は宇宙系男子を落としたい
「絶対怒ってるよぉ……」

「そう? 本当に怒ってるなら『昨日何したんだよ』って一言声かけると思うけどなぁ。
何も言われなかったんだよね?」

「うん……」



「何も言われなかった」というより、私が一方的に詩恩と2人きりになるのを避けてたから、声をかけようにもかけられなかっただけだと思う。

床に寝転びクッションを顔に当てて叫ぶ。



「もう2度と顔合わせらんないよーー!」

「落ち着いて。このまま距離置いたらそれこそ、『キスして逃げやがって!』って怒ると思うよ?
正直に理由話して謝りな?」

「そんなのできないーー!」



「私のことが好きだって勝手に勘違いして、悔しくてキスしました」って?

無理ーー! 恥ずかしくて言えないよーー!



「そもそも、あんなにドキドキさせるようなことしておいて、『友達として好き』ってなんなのよ!
あの宇宙系思わせ振りブラコン男子め……!」

「ややこしい。どれか1つにしなさい」

「宇宙系男子のバカやろーーっ!」



再びクッションを顔に当てて叫んだ。
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