ライオン少女は宇宙系男子を落としたい
詩恩に誘われ、近くのファミレスに移動した。


こんな気まずい状況で、一緒にお昼ご飯⁉

っていうか、何気に2人で食べるの初めて……。


も、もしかしてこれって、制服ランチデートってやつ……⁉



料理を注文し、それぞれドリンクバーでジュースを取りに行ったところで重い口を開く。



「あの……ずっと避けててごめんなさい。それと……勝手にキスしてごめんなさい」



嫌われたかもしれない。許してもらえないかもしれない。

でも、自業自得だから。
たとえそうなっても文句は言えない。



「……顔上げて」



頭上から低い声が聞こえ、ゆっくり顔を上げると。



「もう気にしてないから。そんな暗い顔すんな」



いつもより若干穏やかな表情に拍子抜けする。



「お……怒ってないの……?」

「んー、少し。全然目合わせてくれなかったもん」



うぅ……やっぱり怒ってたか。
そりゃそうだよね。あからさまに避けてたもん。



「もしかして夏休みの間、ずっと気にしてたの?」

「……うん。だって付き合ってもないのに無理矢理しちゃったから……」



だんだん声が小さくなっていく。
あぁ……穴があったら入りたい……。
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