ライオン少女は宇宙系男子を落としたい




放課後を告げるチャイムが鳴り、生徒達が次々と昇降口まで向かい始めた。

今日も部長に呼ばれている千夏は、チャイムが鳴ると昨日と同じように3年生の教室へ。


この時期になると、部活を引退する3年生が増えてくるため、次の部長を決める話をしているらしい。



1人で昇降口に向かうと、周りにいる他の生徒達よりも、頭半個分飛び出ている背の高い男子生徒を見つけた。

あの凛々しい顔は……。



「黒瀬先輩!」

「お、北松さん!」



靴を履き替えて帰ろうとしている先輩に声をかけた。


まさか昨日に続いて今日も会えるなんて……!


感動していると、昼休みの出来事が脳内を駆け巡った。

明日聞こうと思ってたけど、せっかく会ったし……。



「あの……今時間ありますか? 少し話したいことがあるんですが……」



──了承してくれたので、人目につきにくい校舎裏へ移動した。



「すみません。こんな薄暗い場所で」

「アハハ、いいよいいよ。それで話って?」



聞きたいことがたくさんあるけれど、まずは黒瀬先輩の本当の気持ちを確かめたい。

フーッと息を吐き、胸の鼓動を落ち着かせて口を開く。
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