ライオン少女は宇宙系男子を落としたい
「なるほど。やけに見学者がいるなぁって思ってたら、俺を見てたのね」

「はい。もう女子達の目がハートになってました」



同じ黄色組の人だけじゃなく、多分敵組の人達も見てたと思う。


やっぱり明莉も応援するのだろうか。

敵組だけど、特別に推しだけ応援するってのもあり得るな。


……って、また明莉のこと考えてる。
これもう、先に謝ったほうがいいんじゃねーか……?

ぐるぐる考えていると。



「あのさ、突然だけど……冬川くんは告白したことある?」

「えっ⁉ い、一応ありますけど……」



神妙な面持ちで黒瀬先輩が口を開いた。


あれは告白に入るのだろうか……?

したというより、言わされたって感じだけど。


にしても突然だな。
まさか誰かに告白するのか?



「もしかして好きな人がいるんですか?」

「あー……うん」



照れくさそうに下を向いて笑っている。
どうやら、体育祭が終わった後に告白するんだそう。



「もう乗り越えたのか……」

「へ? 乗り越えた?」



うっわ、何やってんだよ俺。
よりによって明莉みたいな失敗するなんて。

もしかして、明莉に意地悪した罰なのか……?
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