ライオン少女は宇宙系男子を落としたい
「────そういえば、新しく好きになった人ってどんな人なんですか?」

「ええーっ、気になるの?」

「もちろん! 学校の人気者ですし。好きなタイプも気になります。年上? 年下? それとも同い年ですか?」



途中まで一緒に帰りながら質問を投げかけまくる。


長年1人の人を思い続けてきた一途な先輩の心を掴んだんだ。

気にならないわけがない。



「なんか恥ずかしいなぁ」

「誰にも言わないので教えてくださいよ〜」

「ったく……しょうがねーなぁ、特別だぞー?」

「やったぁ!」



満面の笑みを見せて可愛く喜んだ。

このやり取りを明莉や健が見たら、「うわぁ、腹黒っ!」って嫌味っぽく言うんだろうな。



「年下で、明るい性格で、可愛らしい雰囲気の人だよ。例えるなら活発な小動物かな」

「へぇ~」



いつものほほんと笑う先輩が顔を緩めている。

ガチ恋じゃん。
見た目の印象は水沢くんのお姉さんと同じみたいだな。



「先輩の見た目から、綺麗系で大人っぽい人が好みだと思ってました。青石先輩みたいな」

「アハハ。あいつは気が強いから対象外だよ。透瑠のお姉さんも強めだったけど、そこまでじゃなかったからねぇ。透瑠と付き合い始めてから少し丸くなったかな」
< 188 / 242 >

この作品をシェア

pagetop