ライオン少女は宇宙系男子を落としたい
所定の位置についた生徒達。

試合開始のピストルが鳴ると、一斉に棒を取りに走り出した。



「頑張れーー‼」
「いっけーー‼」



応援席から生徒達の声が飛び交う。

今戦っているのは赤組と青組。
ドキドキしながら見ていると、早速青組が棒を1本取ったようだ。



「やったやった! そのままもう1本!」

「いいぞー! その調子ー!」



隣に座っている健が大声を上げ始めたので、自分も負けじと声を上げる。

普段から大声を出さないからのどが痛い。



試合は続き、ついに両者共に棒の数が揃った。

あとは今取り合っている棒を取れば俺達の勝ちだ。



「負けるなーー‼」
「今年も青が優勝だーー‼」

「青に優勝は渡すなーー‼」
「今年の優勝は赤組だーー‼」



まだ第一試合なのに、赤組と青組は黄色組に申し訳ないくらいに、「優勝優勝」と連呼している。


去年最下位の黄色組は蚊帳の外かよ。

待機中の黄色組が気の毒に思えてきた。



粘りに粘った結果、青組が棒を取って一勝。


その後も戦いは続き、最終的に全組引き分けという結果となった。
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