ライオン少女は宇宙系男子を落としたい
そして最後に、先輩が赤組と青組の文字が書かれた板を割り、「下克上を果たす‼」と力強く宣言して終わった。


今年は黄色組の熱量が半端じゃない。

今だって赤と青に10点差をつけて一歩リードしている。

本当に下克上を果たすかもしれない。


全ての組が終了し、いよいよ結果発表へ。



「1位は…………黄色組です!」



あぁ……負けた……。


ガクンと肩を落とすと、黄色組の応援席から喜びに満ち溢れた声が聞こえてきた。


結果は、赤が2位で青が3位。
2位でも安心してはいられない。

去年優勝した青組が巻き返してくる可能性もある。


まだ後半戦は始まったばかりだ……!
絶対勝つ……!



女子全体の綱引きが終わり、次は男子全体の騎馬戦へ。

近くで応援するため、前に移動した。



「わ~! 結構近いね!」

「そうだね~! 迫力ありそう!」



他クラスの応援団の女子と会話を交わす。



「選手入場!」



おおおーー! いよいよキターーッ!
まずは赤と青の対戦かぁ。

入場してきた男子達の位置を確認する。



「っ……⁉」



思わず目を丸くした。

なぜなら、詩恩と星くん、その2人の対面上に水沢くんが待機していたからだ。
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