ライオン少女は宇宙系男子を落としたい
驚きのあまり固まっていると、なんと詩恩と水沢くんが上に乗り始めた。

うっそ! 友達同士の対戦⁉
気まずっっっっ‼


両者共に無表情だが、なんとなく水沢くんの目がメラメラと燃えているように見える。


可愛い見た目とは違って、意外と負けず嫌いなのかな……⁉

友情にヒビが入らないか心配だよぉ……。



あれこれ考えている間に両者向かい合わせに。

そして……。



「頑張れーー‼」
「押せーー‼」
「突っ込めーー‼」



先生の合図で、とうとう目の前で戦いが始まってしまった。

あああ、友達同士の争いなんて見たくない……。



「頑張れ水沢ーー‼」
「冬川いけーー‼」



心を痛めていたら、クラスメイトだろうか、前にいる生徒達が名指しで応援し始めた。



「北松さん! 私達も!」

「うっ、うん!」



しっかりしろ明莉っ! 今は私情を挟んじゃダメだ!

詩恩には悪いけど、去年優勝した青組には絶対負けたくないんだ!



「いけーー‼」

「水沢くん頑張れーー‼」
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