ライオン少女は宇宙系男子を落としたい
────
──
「これにて、天地高校体育祭を終了いたします」
「負けちゃったね~」
「だね……」
片づけを終わらせて千夏と校舎へ戻る。
最終結果は、上から、黄色、青、赤。
見事黄色組は下克上を果たした。
終盤まで2位を保っていたんだけど、代表者リレーで青に逆転されて、わずか3点差で負けてしまった。
「また来年頑張ろう」
「うん……」
もちろん負けて悔しい。
けど、それより私は、目の前で戦う友達を見捨て、チームメイトを応援したことに胸が痛んでいる。
しかも結果は水沢くんの勝ち。
気まずすぎて会うのが怖い。
わりと近かったから、あっちも私の存在に気づいてたと思うし……。
「北松さん!」
ロッカーに置いた弁当箱を持って教室に戻ろうとすると、後ろから聞き覚えのある声に呼び止められた。
「黒瀬先輩!」
「お疲れ様ー! 応援団良かったよー!」
「ありがとうございます! あっ、優勝おめでとうございます!」
「ありがとう!」
白い歯を見せて目を細めた黒瀬先輩。
優勝トロフィーを持っているからか、いつもより口角が上がって見える。
──
「これにて、天地高校体育祭を終了いたします」
「負けちゃったね~」
「だね……」
片づけを終わらせて千夏と校舎へ戻る。
最終結果は、上から、黄色、青、赤。
見事黄色組は下克上を果たした。
終盤まで2位を保っていたんだけど、代表者リレーで青に逆転されて、わずか3点差で負けてしまった。
「また来年頑張ろう」
「うん……」
もちろん負けて悔しい。
けど、それより私は、目の前で戦う友達を見捨て、チームメイトを応援したことに胸が痛んでいる。
しかも結果は水沢くんの勝ち。
気まずすぎて会うのが怖い。
わりと近かったから、あっちも私の存在に気づいてたと思うし……。
「北松さん!」
ロッカーに置いた弁当箱を持って教室に戻ろうとすると、後ろから聞き覚えのある声に呼び止められた。
「黒瀬先輩!」
「お疲れ様ー! 応援団良かったよー!」
「ありがとうございます! あっ、優勝おめでとうございます!」
「ありがとう!」
白い歯を見せて目を細めた黒瀬先輩。
優勝トロフィーを持っているからか、いつもより口角が上がって見える。