ライオン少女は宇宙系男子を落としたい
「呼び止めてごめんね。放課後時間ある? 話したいことがあるんだ」



マジかぁ……。
放課後は赤組の応援団で打ち上げに行く予定があるんだよね。

でも……。



「少しならありますよ!」

「良かった。終わったら校舎裏に来てくれる? 前に2人で話したとこの」

「はい! わかりました!」



いつもより小さい声で話す先輩に小声で答えた。


一体何の話だろう?

もしかして、特別にトロフィーを触らせてもらえるとか⁉


あ、でもトロフィーは確か、優勝したクラスにそれぞれ回るらしいから違うか……。







「北松さんお疲れ! 打ち上げ行く?」

「うん! ちょっと用事があるから先に行ってて!」

「了解!」



南くんに「後で行く」と伝え、急いで校舎裏へ。

周りに誰もいないのを確認し、こっそりと指定場所に行くと、既に先輩が壁に寄りかかって待っていた。



「遅れちゃってすみません!」

「いいよいいよ。俺こそごめんね。打ち上げやるんでしょ? 時間大丈夫?」

「大丈夫です! 少し遅れると言っておいたので!」



今日の主役に気を遣わせてしまった……。
って、自分を責めてる場合じゃない。話を聞かないと。
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