ライオン少女は宇宙系男子を落としたい




「はぁ……詩恩のバカ」

「またケンカしたの?」

「うん……」



ホームルーム終了後、机に頬をつけてぐったりしていると、千夏が顔を覗き込むように横から声をかけてきた。



「今度は何やらかしたの?」

「…………」

「……説明するのが恥ずかしいくらい、しょうもないことでけんかしたのね」

「……はい」



実はまだ、千夏に告白の話してないんだよね。

でもここ教室だし、南くんの時みたいに誰かに聞かれたらマズい。


告白の話は先輩に返事してから話すか。



「助言が的確すぎて……つい、『余計な口出ししないで』って言っちゃったの」

「そっか……」



千夏はそれ以上何も言わず、私の肩を優しくポンポンしてくれた。


詩恩の家庭環境を考えたら、そりゃあ大人びた性格になるよね。

悩み事があっても、誰にも相談せずに1人で解決してきたんだし。



「大丈夫だよって励ましてくれたのに……」

「……何があったのかはわかんないけど、お泊まり会の時みたいに長引かないように、早めに仲直りするんだよ?」

「うん……」



お泊り会の時は1ヶ月近く避けてたっけ。
……今日中に謝りに行くか。
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