ライオン少女は宇宙系男子を落としたい
大好きな親友へ
「すみません、あんパンとメロンパンを1つずつください」
「はい! お会計が200円です!」
文化祭当日。
今、看板を首からぶら下げて出張販売をしている。
もうすぐお昼ご飯の時間帯だから、買う人が多いんだろう。
なかなかいい調子で売れている。
パンの数が少なくなってきたので、一旦店に戻ることに。
「ただいま。調子はどうですか?」
「北松さんおかえり! もう半分ぐらいは売れたよ!」
在庫を見ると、偏りも少なく、全体的にバランス良く売れている。
せっかくだから、お昼ご飯用に全種類買っておこう。余った分は家で食べればいいし。
店番を終えて体育館へ向かう。
店番でコンテストが見られない千夏に『写真を撮ってきてほしい』とお願いされたので、できるだけ前に移動。
「あ、星くん!」
「おお! 北松ちゃん!」
体育館の真ん中ぐらいまで行くと、星くんがスマホのカメラを入念に確認していた。
撮る気満々だな?
「どんな服着るか聞いてない?」
「当日のお楽しみだって言ってたから聞いてないんだ」