ライオン少女は宇宙系男子を落としたい
引き止めてきた彼に涙を流しながら言い返す。
なによ、さっきまで冷たく当たってたくせに。
どうしてそんな心配そうな目で見てくるの。
「何のつもり……?」
「泣かせたから責任取ってるんだよ」
ハンカチで涙を拭う手が優しい。
意味わかんない。
優しいのか意地悪なのかどっちかにしてよ。
「じゃ、俺そろそろ行くから。ちゃんと全部拭いてから戻れよ」
「えっ、ハンカチは……」
「あげる」
チャイムが鳴り出し、詩恩は半ば強引にハンカチを押しつけていった。
去り際に、「ごめん」と耳元で呟いて。
急にしおらしくなっちゃって。まさか泣き出すなんて思ってなかったんだろうな。
「プッ……どんだけ星好きなのよ……」
ハンカチを広げてみると、全面にたくさんの星座がプリントされていた。
お気に入りかもしれないし……明日洗って返すか。
──翌朝。
「あ! おはよう詩恩!」
「おまっ……まさかずっと待ってたわけ?」
「うん!」
朝イチで登校し、2年2組の教室の前で詩恩を待ち伏せした。
目をまん丸にして顔を引きつらせるその姿は、まるで不審者に遭遇したかのよう。
ちょっと怖がらせちゃったみたい。
なによ、さっきまで冷たく当たってたくせに。
どうしてそんな心配そうな目で見てくるの。
「何のつもり……?」
「泣かせたから責任取ってるんだよ」
ハンカチで涙を拭う手が優しい。
意味わかんない。
優しいのか意地悪なのかどっちかにしてよ。
「じゃ、俺そろそろ行くから。ちゃんと全部拭いてから戻れよ」
「えっ、ハンカチは……」
「あげる」
チャイムが鳴り出し、詩恩は半ば強引にハンカチを押しつけていった。
去り際に、「ごめん」と耳元で呟いて。
急にしおらしくなっちゃって。まさか泣き出すなんて思ってなかったんだろうな。
「プッ……どんだけ星好きなのよ……」
ハンカチを広げてみると、全面にたくさんの星座がプリントされていた。
お気に入りかもしれないし……明日洗って返すか。
──翌朝。
「あ! おはよう詩恩!」
「おまっ……まさかずっと待ってたわけ?」
「うん!」
朝イチで登校し、2年2組の教室の前で詩恩を待ち伏せした。
目をまん丸にして顔を引きつらせるその姿は、まるで不審者に遭遇したかのよう。
ちょっと怖がらせちゃったみたい。