ライオン少女は宇宙系男子を落としたい
宇宙オタクの友達
「ヤバいヤバい! 急げ!」
1週間後の朝。
いつもより30分早く登校し、ダッシュで図書室へ向かう。
今日は詩恩と勉強する約束をしてるんだ。
乱れた髪の毛を軽く整えて3階に上がり、以前彼と再会した時と同じ窓際の席へ。
「おはよう!」
「おはよう。今日は優等生スタイルですか」
「えへへ。どう? 似合う?」
作戦その②「優等生作戦!」
前回の反省点を踏まえて、今回は膝下スカートに加え、みつあみと眼鏡の優等生スタイル!
雰囲気に合わせて、制服の色も落ち着いた色味を選んでみた。
今日は詩恩も眼鏡かけてるし、効果は高そう。
さぁどうだ……!
「……いいんじゃない?」
「本当⁉ やったぁ!」
「ま、本当の優等生は遅刻しないと思うけどね」
時計を見ると、針は7時33分を指していた。
「あ……たった3分遅れただけじゃん!」
「『たった』? 電車通学の俺にとっては、たった3分でも命取りなんだよ」
……確かに。
3分早く着いてたら、電車にもバスにも乗れるよね……。
「……ごめんなさい」
「もういいから。早く始めるぞ」
「はーい……」