ライオン少女は宇宙系男子を落としたい
「セクシー系っていったら、やっぱりボンキュッボンだよね」



まずは鏡で全身を確認。


……ボンキュッボンには明らかに程遠い体型だ。
圧倒的に上半身が乏しい。

決めて早々出鼻をくじかれるなんて。

でも、ここで諦めたくはない!


スマホで検索をかけ、服でカバーできないか、参考画像を漁る。


程よい肌見せ……これならいけるかも!



──当日。



「よし! 間に合った!」



待ち合わせ時間の10分前にショッピングモールの入口に到着。

詩恩が来るまで手鏡で身だしなみを整える。


前髪オッケー。鼻毛も出てない。歯も食べかすついてない……。



「明莉」

「わぁ! ビックリした!」



鏡とにらめっこしていると、いつの間にか真横に詩恩が立っていた。



「鏡に夢中になってて気がつかなかった?」

「身だしなみ整えてたから……」



鏡をしまい、詩恩の服装をチェック。

水色に白の模様が入った、空みたいな長袖シャツに白Tシャツ。
下はゆったりした濃い色のデニムパンツを穿いている。


そこは空柄じゃなくて宇宙柄でしょうよ。
< 76 / 242 >

この作品をシェア

pagetop