ライオン少女は宇宙系男子を落としたい
そう答えた詩恩の顔は、イタズラっ子味が溢れるお茶目な顔をしていた。


その後、色んなお店を回り、たくさん語り合った。


大学生のお兄さんがいて、詩恩と同じく星空観察が好きな宇宙オタクらしい。

頭が良くてとても優しくて、お人好しなんだって。

意地悪な詩恩とは正反対で笑っちゃった。




「今日はありがとう。楽しかった」

「ん。俺も」



ショッピングモールを後にし、バス停に向かう。


今日は詩恩のことをたくさん知ることができた。


同い年とは思えないくらい冷静で。視野も広くて。

お化け屋敷の話も、人生楽しめてるのかって心配になるくらいだった。



「ねぇ、詩恩ん家に天体望遠鏡があるって聞いたよ!」

「健に聞いたの?」

「うん! 今度家行っていい? 私も望遠鏡で星観たいな!」



いくら性別で人を決めつけない性格でも、異性を家に上げるのは友達でも抵抗があるかもしれない。

それでも、もっと詩恩のことを知りたくて、ダメ元でお願いしてみた。



「あぁ、別にいいけど」

「本当⁉ やったぁ!」



これでまた一歩前進!
と、思った瞬間。
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