ライオン少女は宇宙系男子を落としたい
お見舞い
詩恩side



「────……っくし!」

「あれ? 風邪引いた?」

「ん……くしゃみが出るだけ」



中間テストが終わり、梅雨の季節に入った。


……寒っ。
除湿しようとするのはわかるけど、ちょっと温度低くすぎじゃね?

カーディガン着てるのに凍えそうなくらい寒いんだけど……。



「健は寒くねーの?」

「俺、体温高いからそこまでは」

「あー……37度あるんだっけ」



体温が35度、高くても36度くらいしかない俺は、毎年季節の変わり目に体調を崩しやすく、おまけに不調が長引きやすい。

毎年のことだから気をつけてはいるけれど、油断するとすぐこうなる。


昨日、帰り道に急に雨降ってきて、傘持ってきてなかったから濡れて帰ったんだよな。

急いでお風呂に入ったから大丈夫かなと思ったのに。



「寒がり詩恩くんのために、俺が温めてあげようか?」

「やめろ。気持ち悪い」



横から抱きついてきた健を全力で拒否した。

今日の昼飯は温かい物でも食べようかな。
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