ライオン少女は宇宙系男子を落としたい




「はいどうぞ〜」

「ありがとうございます!」



食堂でラーメンを注文し、受け取って空いている席を探す。

あ、端っこ空いてる。



「お、冬川くん!」

「先輩!」



向かった先にラーメンを啜っている黒瀬先輩を見つけた。



「そっちもラーメン?」

「はい! 今日肌寒いので温かい物を食べようかと」

「俺も一緒!」



先輩の前に座り、ラーメンを啜る。

食道と胃が温まる。
寒さに耐えた甲斐があった。



「冬川くんは食堂と購買どっちが多いの?」

「基本購買が多いです。今日みたいに寒い日は食堂ですね」

「だなー。寒いと外出たくないもんなー」



黒瀬先輩とは、水沢くんを通じて知り合った。

2人は中学の先輩と後輩の関係なんだそう。


チャーシューを口に運んでふと顔を上げると、先輩が物珍しそうに俺を見ていた。



「何ですか?」

「そういや、冬川くんがラーメン食べてるとこ初めて見たなーって。家でも食べるの?」

「たまに食べますよ。でも、インスタントばっかりだと栄養偏っちゃうので、夜は自炊するようにしています」

「偉いねー。俺、全然料理できなくてインスタントに頼りまくってるよ」
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