無気力系幼なじみと甘くて危険な恋愛実験


握られた手に間違っても熱が集まらないように必死になっていたら、いつのまにか前じゃなくて隣を歩いている壱が、ふ、笑った。


わあ壱の自然な笑み貴重、脳内シャッター!と思った瞬間。



「顔あっかい」



言われてシャッター切り損ねた。



「だだだって手!手が!」



思わずバカ正直に言ってしまう、恥ずかしい。しかも言葉が続かなくて、某アニメの名言「目がァー」の真似みたいになってしまったのもまた恥ずかしい。



「さっきまで手繋ぐのくらい慣れてますって顔してたくせに」



ぼそ、ともうとっくに真顔に戻っている壱に言われてしまう。


やっぱりさっきの視線は私の思考解読してたんだ。

困った幼なじみパワー…。



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