無気力系幼なじみと甘くて危険な恋愛実験


「普通中の普通。変なとこあるけど」

理沙子がすかさず相槌をうつ。



「友達じゃなかったらすぐ忘れる顔」

光太郎くんが追撃をする。



「貧乳だし」

新田ちゃんが息の根を止めにくる。



「それはやめとけ新田」

と光太郎くん。



「事実だし」

新田ちゃんが言うと、光太郎くんがちらりと私を見て気まずそうな顔をした。



どれもこれも事実だから私は言い返さない。


しばらく4人を沈黙がつつんで、その脇を物珍し気なものを見る目で数名の生徒が通り過ぎていった。



じっと私を見つめたままの理沙子が沈黙を破る。



「でも相原の世界ではさ…」



天下の、幼なじみ。



「あんただけが女の子なんだろ、たぶんずっと」



女の子。ヒロイン。



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