無気力系幼なじみと甘くて危険な恋愛実験
私を見下ろす壱が、表情を変えずに続ける。
「やっと18になった」
「うん、おめでとう…」
「18になったら言おうって決めてた」
確かに、男子の婚姻は18から。
じゃなくて。
「唐突だな…」
「だから唐突じゃないんだって」
「そっかそっか、そうだよね、決めてたんだもんねあはは…」
「あ…笑い話にして流そうとしてる?」
少しむっとした壱が、じり、と顔を近づけてくる。
あわわわわそれ以上近づいたら触れる触れる鼻が触れる!
「本気だよ俺」
「うんそうだよね、壱くん本気の顔してる」
私と壱の顔のわずかな隙間に、両手を入れて私は顔を覆った。
ガード。鼻が触れる前に…。