無気力系幼なじみと甘くて危険な恋愛実験
私は息をすうっと吸った。
ちなみに潜水をするわけじゃない。
「壱、あのね…私まだ壱の誕生日プレゼント買ってない」
「うん知ってる。迷って買えなかったんでしょ?ちなみに腕時計はつけない。腕疲れる」
「あ、やっぱり?よかったー買わなくて。…じゃなくて!」
「…じゃなくて?」
なにか問題でも?という顔で私を見つめる壱。
さっきから問題だらけなんだが。
いつ壱の右手がパーカーのポケットからあの箱を取りだすかと思うと、気が気じゃない私は早口で言った。
「だからまだ買えてないからね、もうちょっと熟考してから買うからね、だからね、ね、それまでプレゼント交換は待って?」
「プレゼントとかいらねー…」
「いやいやそういうわけにはいかないよ、あげたいよ」
「じゃーキスでいいよ」
はいいいい?!