無気力系幼なじみと甘くて危険な恋愛実験
「壱が言ってくれてることはすごく嬉しいけど」
壱が鋭い視線を投げてくるので、ひるんでしまう。
ひるむな仁乃!
壱を守れ!
…誰から?私から?
分かんないけどとにかく。
「壱は、今、道を大きく踏み外そうとしている」
私は人差し指を立ててズバリ、というように言う。
「はいはい。それで?」
はいはいってなんだよ真面目に聞け!
「幼なじみとして、看過できないのであります」
「看過って…仁乃、当事者だよ」
「いや、そうなんだけどね」
「あと、さっきから幼なじみ幼なじみってうるさいよ」
「そこなのよ!壱くん」
壱がじろり、睨んでくるけど私はひるまない!