これを愛というのなら
それからは、テレビを見ながらまったりと過ごして。
強引に一緒にお風呂に入って、また蓮と戯れた。
こうしてると、恋人みたいな感覚になる。
仮にも今日は、下見という名目で式場に行った。
結婚なんてあるわけないのに、蓮が案内してくれたプランナーさんに言った言葉が本当に思えてしまう。
『ずっと俺が守るから、ですね』
プロポーズの言葉は?と訊かれて、蓮が口にした言葉。
あの時、本当に言ってくれたらいいのにって思ったら……顔が一気に熱を持って、プランナーさんは疑いもしなかった。
蓮は蓮で、その反応に名演技って。
演技じゃないよ、気付いてよ。
口から出そうな言葉をグッと呑み込んだ。
抱かれていても、素直に気持ちは言えない代わりに、名前を呼ぶ。
蓮も、高ぶってくると艶のある声で名前を呼んでくれる。
その声がまた、私を高ぶらせて快感へ導く。
どんどん、どんどん私は蓮にハマってく。
本当に大丈夫?
このままで。
そんな怖さが、ハマってく自分を感じる度に襲いかかる。
だけど、楽しむような蓮のキスひとつで救われる。
まるで私の心を読んでいるかのように、怖さを感じた時にそのキスをくれるから。