これを愛というのなら
従業員用の通用口の手前で、
今まさに
そのドアを開けようとしている蓮を見つけて、
背中を思いっきり叩く。
だって、何歩か後ろにいる私に気づかないんだもん。
それと、数時間前に別れたはずの蓮の温もりに
もう触れたかった。
いてっ!!、と蓮が後ろを振り返る。
そして、すぐに笑顔になって。
「…梓かよっ!あのな、もっと優しくポンポンとか出来ねぇの!?」
って。
「だって、気付いてくれなかったし」
「はぁ?気づくか?普通。いちいち後ろ振り返って、ドア開けねぇだろ?!」
あぁ、それもそうか。と納得して、
蓮の温もりに触れたかったから、って言おうとしてやめた。
言ったあとの、蓮がどんな表情をするのか、今ここではわからなかったから。
怖かった。
じゃあ、お先に!っと。
そんな事を考えている自分の顔を見られたくなくて、
ドアノブに手を置いたとき、、、
「梓、ちゃんと食え」
すぐ後ろから、言われて、振り返ると。
またまた私が好きな、フレチトーストを蓮が、
私の手を掴んで、その手に握らせた。
えっ?とラップにくるまれた、それを見て、
蓮を見上げると。
「朝飯、食ってないんだろ?」
と、私の頭にポンっと手を置いた。
嬉しかった。
あの時間から送ってもらって、電車に乗ってくる私が、
朝御飯なんて食べる余裕がないことをわかっていて、わざわざ作ってきてくれたことが。
「蓮だって、時間ギリギリだったはずなのに…ありがとう」
「いや、男は女と違って用意なんてすぐだからな」
気にすんな。って言った蓮の左手に持っている、鞄に着いてるキーケースから、
車の鍵が出ていた。
フレチトーストを私のために?作ってたから、
電車で来る時間なくて、車で来たんでしょ?
それが、堪らなく嬉しくて笑顔になってしまう。
「なんだよ?」
蓮の突っ込みに、何でもないよ、と通用口のドアを開けて、
中に入ると、
「気になるだろ!?」
続けて入った蓮が、私の顔を覗き込んだ所へーーー、
「おはよう。お二人、お揃いで。朝からイチャイチャしないでよ」
って、声の主はすぐにわかった。
利香だ。
今まさに
そのドアを開けようとしている蓮を見つけて、
背中を思いっきり叩く。
だって、何歩か後ろにいる私に気づかないんだもん。
それと、数時間前に別れたはずの蓮の温もりに
もう触れたかった。
いてっ!!、と蓮が後ろを振り返る。
そして、すぐに笑顔になって。
「…梓かよっ!あのな、もっと優しくポンポンとか出来ねぇの!?」
って。
「だって、気付いてくれなかったし」
「はぁ?気づくか?普通。いちいち後ろ振り返って、ドア開けねぇだろ?!」
あぁ、それもそうか。と納得して、
蓮の温もりに触れたかったから、って言おうとしてやめた。
言ったあとの、蓮がどんな表情をするのか、今ここではわからなかったから。
怖かった。
じゃあ、お先に!っと。
そんな事を考えている自分の顔を見られたくなくて、
ドアノブに手を置いたとき、、、
「梓、ちゃんと食え」
すぐ後ろから、言われて、振り返ると。
またまた私が好きな、フレチトーストを蓮が、
私の手を掴んで、その手に握らせた。
えっ?とラップにくるまれた、それを見て、
蓮を見上げると。
「朝飯、食ってないんだろ?」
と、私の頭にポンっと手を置いた。
嬉しかった。
あの時間から送ってもらって、電車に乗ってくる私が、
朝御飯なんて食べる余裕がないことをわかっていて、わざわざ作ってきてくれたことが。
「蓮だって、時間ギリギリだったはずなのに…ありがとう」
「いや、男は女と違って用意なんてすぐだからな」
気にすんな。って言った蓮の左手に持っている、鞄に着いてるキーケースから、
車の鍵が出ていた。
フレチトーストを私のために?作ってたから、
電車で来る時間なくて、車で来たんでしょ?
それが、堪らなく嬉しくて笑顔になってしまう。
「なんだよ?」
蓮の突っ込みに、何でもないよ、と通用口のドアを開けて、
中に入ると、
「気になるだろ!?」
続けて入った蓮が、私の顔を覗き込んだ所へーーー、
「おはよう。お二人、お揃いで。朝からイチャイチャしないでよ」
って、声の主はすぐにわかった。
利香だ。