これを愛というのなら
チーフは、ドアを開けた目の前に居るたのが、利香で。
おうっ!?っと驚いた声を上げた。
利香も、あっ!と驚いていて。
ほんの少しだけど、見つめ合っていた二人を見ていると、笑みが溢れた。
ふと、蓮を見ると、笑みが溢れていた。
たぶんチーフから聞いてるのかな?
「もう、大丈夫なのか?」
視線を私に向けて聞いてくれたチーフに、はい、と。
「ありがとうございました」
お礼を言うと、よかった、と。
「ホッとした…」
安堵したような、温かい笑顔で言ってくれた。
ーーそれから、病院の入り口で。
利香と一緒に帰るチーフと、蓮と私は別れて。
今は、蓮が私の家に送ってくれている。
「ねぇ…鈴木が荷物を持って来てくれる直前に、何か言いかけなかった?」
運転する蓮の横顔を見て、言うと。
「あぁ…忘れた」
と、チラッと私を見て、意地悪っぽく微笑んだ。
なにそれっと、拗ねた私に。
「…ちゃんと後で言うよ。拗ねんなよ!」
と、信号待ちの交差点で私の頭を撫でてくれた。
うん、と頷くと。
可愛い、と蓮が呟いて。
「今日は、梓の家に泊まっていいか?」
なんて、また嬉しいことを言ってくれるんだけど。
どこまでも可愛いげのない私は、
着替えは?と聞いていた。
可愛いって呟いた後の、泊まっていいか?なんて……嬉しくて仕方ないのに。
「車の中に置いてる」
「聞くまでもなく、泊まる気だったんでしょ?」
ほら…可愛いくない。
「いいや、梓が家に上がられるの嫌だって言うなら泊まらずに帰るつもりだったけど。着替えは、繁忙期に帰るのが面倒な時のために置いてるだけだよ」
嫌なら帰るけど?
と、また意地悪っぽく聞いてくる。
こんな蓮も嫌じゃないんだけど。
「…嫌じゃないよ…別に…」
足元を見ながら言うと、そうか、と私の手を取り、ギュッと握ってくれた。
温かい手。
この手をずっと離したくない。
どんな時でも。
おうっ!?っと驚いた声を上げた。
利香も、あっ!と驚いていて。
ほんの少しだけど、見つめ合っていた二人を見ていると、笑みが溢れた。
ふと、蓮を見ると、笑みが溢れていた。
たぶんチーフから聞いてるのかな?
「もう、大丈夫なのか?」
視線を私に向けて聞いてくれたチーフに、はい、と。
「ありがとうございました」
お礼を言うと、よかった、と。
「ホッとした…」
安堵したような、温かい笑顔で言ってくれた。
ーーそれから、病院の入り口で。
利香と一緒に帰るチーフと、蓮と私は別れて。
今は、蓮が私の家に送ってくれている。
「ねぇ…鈴木が荷物を持って来てくれる直前に、何か言いかけなかった?」
運転する蓮の横顔を見て、言うと。
「あぁ…忘れた」
と、チラッと私を見て、意地悪っぽく微笑んだ。
なにそれっと、拗ねた私に。
「…ちゃんと後で言うよ。拗ねんなよ!」
と、信号待ちの交差点で私の頭を撫でてくれた。
うん、と頷くと。
可愛い、と蓮が呟いて。
「今日は、梓の家に泊まっていいか?」
なんて、また嬉しいことを言ってくれるんだけど。
どこまでも可愛いげのない私は、
着替えは?と聞いていた。
可愛いって呟いた後の、泊まっていいか?なんて……嬉しくて仕方ないのに。
「車の中に置いてる」
「聞くまでもなく、泊まる気だったんでしょ?」
ほら…可愛いくない。
「いいや、梓が家に上がられるの嫌だって言うなら泊まらずに帰るつもりだったけど。着替えは、繁忙期に帰るのが面倒な時のために置いてるだけだよ」
嫌なら帰るけど?
と、また意地悪っぽく聞いてくる。
こんな蓮も嫌じゃないんだけど。
「…嫌じゃないよ…別に…」
足元を見ながら言うと、そうか、と私の手を取り、ギュッと握ってくれた。
温かい手。
この手をずっと離したくない。
どんな時でも。