これを愛というのなら
「ねぇ…?どこに行くの?」
今度の休みに、と約束していた日ーー。
前日の夜に聞いても教えてくれないまま蓮の車に乗せられている。
「着くまで教えないつもりでいたけど…梓のしつこさに負けたよ…」
昨日からずっと聞きやがって!と、私を横目でチラッと見て。
頭を軽くポンっと叩いた。
イタッ!と、蓮を睨むと小さな溜め息をついて。
「俺と梓が好きなアーティストの、ファンクラブ限定のシークレットライブだよ!」
えっ?取れたの?と、ハンドルを握る蓮の腕をバシバシ叩いてしまう。
「たまたま、ライブの日が定休日だったから応募してみたら取れた」
繁忙期入ったら行けねぇだろ?と、
「それに、定休日の平日にあるなんて…こんなチャンスは滅多にないし、応募するしかねぇなって」
「私はね、応募するの諦めたの。取れないだろうなって。だから、すごく嬉しい!」
また、私は蓮の腕をバシバシ叩く。
そんな私に、蓮は。
喜んでくれてよかったよ、と前を向いたまま笑った。
喜ぶに決まってるでしょ?
お互いに好きなアーティストのライブに一緒に行けるなんて、幸せ過ぎるから。
蓮から、このアーティストが好きでファンクラブに入ってるって聞いた時は意外だった。
だって、女の子のファンが多いし。
若い女の子は彼らのルックスに、ライブに行くとキャーキャーと騒いでいる。
蓮曰く、ボーカル二人の声と彼らの曲が好きで
いつかライブに一緒に行ける相手が出来たら、とファンクラブに入会したらしい。
それを聞いたとき、全く私と同じ理由だったから、
どっちかがチケット取れたら一緒に行こう、と約束していた。
その時はたぶん、お互いに好きだって気持ちもなかったんだろう。
だけど、今は気持ちが同じで。
この関係で行けるのは、彼らの曲も今までとは違って聴こえるのかな。
今度の休みに、と約束していた日ーー。
前日の夜に聞いても教えてくれないまま蓮の車に乗せられている。
「着くまで教えないつもりでいたけど…梓のしつこさに負けたよ…」
昨日からずっと聞きやがって!と、私を横目でチラッと見て。
頭を軽くポンっと叩いた。
イタッ!と、蓮を睨むと小さな溜め息をついて。
「俺と梓が好きなアーティストの、ファンクラブ限定のシークレットライブだよ!」
えっ?取れたの?と、ハンドルを握る蓮の腕をバシバシ叩いてしまう。
「たまたま、ライブの日が定休日だったから応募してみたら取れた」
繁忙期入ったら行けねぇだろ?と、
「それに、定休日の平日にあるなんて…こんなチャンスは滅多にないし、応募するしかねぇなって」
「私はね、応募するの諦めたの。取れないだろうなって。だから、すごく嬉しい!」
また、私は蓮の腕をバシバシ叩く。
そんな私に、蓮は。
喜んでくれてよかったよ、と前を向いたまま笑った。
喜ぶに決まってるでしょ?
お互いに好きなアーティストのライブに一緒に行けるなんて、幸せ過ぎるから。
蓮から、このアーティストが好きでファンクラブに入ってるって聞いた時は意外だった。
だって、女の子のファンが多いし。
若い女の子は彼らのルックスに、ライブに行くとキャーキャーと騒いでいる。
蓮曰く、ボーカル二人の声と彼らの曲が好きで
いつかライブに一緒に行ける相手が出来たら、とファンクラブに入会したらしい。
それを聞いたとき、全く私と同じ理由だったから、
どっちかがチケット取れたら一緒に行こう、と約束していた。
その時はたぶん、お互いに好きだって気持ちもなかったんだろう。
だけど、今は気持ちが同じで。
この関係で行けるのは、彼らの曲も今までとは違って聴こえるのかな。