これを愛というのなら

翌日は、お昼ご飯を外で済ませて。

食材と、今さらながら…お揃いの茶碗とお箸を買いに出掛けたくらいで、家でゆっくり過ごして。

久しぶりに、蓮とWii Sportsで白熱して。


その翌日は、チーフと利香が遊びにきてくれて。

蓮の料理教室が行われ、4人で飲んで食べて、色んな話をして。


大晦日は、お酒の強い私たちは二日酔いとは無縁で、

朝から大掃除をして、夜は日付が変わる少し前に初詣に行って。

元旦は、またゆっくり二人で過ごして。


あっという間に、長い休みは終わってしまう。





この休みの間、事あるごとに…くっついていた私たち。

そういうのが苦手だったけれど、不思議と蓮とは、くっついて居たくなる。


どれだけ、私は蓮を好きなんだろう。

たぶん……愛してるって口に出すのすら躊躇するくらい、愛しているのかもしれない。

蓮も、同じように思っていてくれたら嬉しいんだけど。




ねぇ？蓮？

ん？

もしも私が大病を患って余命短いって言われたらどうする？

急になんだよ？

最期の時まで側にいてくれるのかなって思ったから。

居るに決まってるだろ。

そっか。ありがとう。

お爺ちゃんとお婆ちゃんになるまで、一緒に居るんだろ？
縁起でもねぇこと言うなよ。

そうだったね。

俺より先に死ぬなよ。
梓が隣に居ない毎日なんて考えられねぇから。

うん、わかった。
頑張って蓮より長生きするね。



なぁ？梓？

なに？

もし今、俺が子供ほしいって言ったらどうする？

なによ！いきなり。

ほしいなって思ったから。

うーん…今すぐは…まだ、あと少し仕事を続けたい。

そうだよな。梓はそう言うと思ってたよ。

子供ほしいって思ってくれてるの嬉しいよ。

本当にいつか、二人がほしいって思った時に作ろうな。

うん！そうだね。




こんな会話が、出来たのも。

二人で暮らしてからの６日間という休みがあって、

お互いの両親にも、許してもらえたから。



ただ二人で居れば幸せとか、そんなんじゃなくて。

お互いの哀しみや、辛いことも、弱さも受け止められるような、

二人で、居たい。