キス・ミー・クイック
そういえば、女性の常連さんの名前を聞いていなかった。
今更失礼かもしれないが、名前を覚えておかないと後々困る。
「改めて、柏木と申します。お名前をお聞きしてもよろしいですか?」
名刺を差し出しながら彼女に尋ねる。
「あら、まだ名乗っていなかったかしら? ごめんなさい。砂夜よ」
白く細い指で名刺を受け取りながら、砂夜さんは唇をほころばせた。
初めて見るやわらいだ表情に、心臓が少しはねた。
内心の動揺を隠して石垣さんにも名刺を渡す。
ご丁寧に、石垣さんも名刺を返してくれた。
今更失礼かもしれないが、名前を覚えておかないと後々困る。
「改めて、柏木と申します。お名前をお聞きしてもよろしいですか?」
名刺を差し出しながら彼女に尋ねる。
「あら、まだ名乗っていなかったかしら? ごめんなさい。砂夜よ」
白く細い指で名刺を受け取りながら、砂夜さんは唇をほころばせた。
初めて見るやわらいだ表情に、心臓が少しはねた。
内心の動揺を隠して石垣さんにも名刺を渡す。
ご丁寧に、石垣さんも名刺を返してくれた。