奥手な二人の両片思い
一緒に遊びたい
4月。
「ふぅ、間に合った~!」
私、綿原菫。今日から高校2年生。
電車が来る5分前に駅に到着し、自転車を停めて中へ。
「まだ来てないな……」
周りを見渡した後、階段に向かう。
すると、前方に大きなバッグを持ったおばあさんがゆっくり階段を上っていた。
まだ電車が来るまで時間あるけど……もし乗れなかったらきっと困るよね。
「おばあさん、お荷物お持ちしましょうか?」
「あらいいの? ありがとう~」
見過ごせず、おばあさんに声をかけ、荷物をホームまで運んだ。
「本当にありがとう。助かりました」
「いえいえ! 間に合って良かったです!」
電車が来るまでおばあさんと話していると、髪の毛をオールバックにした男子生徒がこちらにバタバタと走って来た。
「おはよう綿原さん!」
「上川くん! おはよう!」
少し息切れしている彼に挨拶した。
いつもこの駅から登校しているけど、こうやって朝一緒になることはあまりないんだよね。
本当は一緒に登校したいなぁ。
でも、図々しいって思われたら嫌だし……。
「あ、電車来ましたよ! 俺運びますね!」
「あら、ありがとう」
荷物を持っておばあさんを座席に案内した上川くん。
階段近くの車両だったのもあり、人がたくさん入って来たので、私達はおばあさんと別れて奥の車両に移動した。
「ふぅ、間に合った~!」
私、綿原菫。今日から高校2年生。
電車が来る5分前に駅に到着し、自転車を停めて中へ。
「まだ来てないな……」
周りを見渡した後、階段に向かう。
すると、前方に大きなバッグを持ったおばあさんがゆっくり階段を上っていた。
まだ電車が来るまで時間あるけど……もし乗れなかったらきっと困るよね。
「おばあさん、お荷物お持ちしましょうか?」
「あらいいの? ありがとう~」
見過ごせず、おばあさんに声をかけ、荷物をホームまで運んだ。
「本当にありがとう。助かりました」
「いえいえ! 間に合って良かったです!」
電車が来るまでおばあさんと話していると、髪の毛をオールバックにした男子生徒がこちらにバタバタと走って来た。
「おはよう綿原さん!」
「上川くん! おはよう!」
少し息切れしている彼に挨拶した。
いつもこの駅から登校しているけど、こうやって朝一緒になることはあまりないんだよね。
本当は一緒に登校したいなぁ。
でも、図々しいって思われたら嫌だし……。
「あ、電車来ましたよ! 俺運びますね!」
「あら、ありがとう」
荷物を持っておばあさんを座席に案内した上川くん。
階段近くの車両だったのもあり、人がたくさん入って来たので、私達はおばあさんと別れて奥の車両に移動した。
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