奥手な二人の両片思い
夕方6時半。
家族みんなで食卓を囲む。
「ダメ。絶対狙うだろ」
ご飯を食べていると、姉が「また隼を家に呼べ」と口にしたので断固拒否した。
「残念でした~! 好きな子がいるって聞いたからもう狙ってませ~ん!」
「『もう』……⁉ 嘘だろ……狙ってたわけ⁉ うっわマジ最低」
「はぁ⁉ いまだに好きな子に告白もできないチキンのくせに!」
隼を狙っていたという姉にボソッと言い返すと、甲高い声で逆ギレされた。
ちょっ、待って待って。好きな子って……。
「なんで知ってんだよ!」
「お前声でけーから独り言全部丸聞こえなんだよ!」
「やめなさい食事中に! 近所迷惑よ!」
口喧嘩がヒートアップした俺達。
母親からガツンとお叱りが飛んできた。
「いや、どう考えてもみゆ姉が悪いでしょ! 弟の幼なじみにまで手を出そうとしてたんだよ⁉ この狼女め!」
「うるせぇな。過去の話だって言ってんだろ」
「美結、成人したんだから男遊びはもうやめなさい。それと丁寧な言葉を遣いなさい」
父親が低い声で姉に叱った。
「ほらぁ! お父さんも言ってる~!」
「怜也はもう少し声を抑えなさい」
「はーい……」
お風呂から上がると、スマホにたくさん通知がきていた。
いつの間に……めっちゃ盛り上がってんじゃん。
髪の毛を拭きながら、急いで未読のメッセージを確認する。
家族みんなで食卓を囲む。
「ダメ。絶対狙うだろ」
ご飯を食べていると、姉が「また隼を家に呼べ」と口にしたので断固拒否した。
「残念でした~! 好きな子がいるって聞いたからもう狙ってませ~ん!」
「『もう』……⁉ 嘘だろ……狙ってたわけ⁉ うっわマジ最低」
「はぁ⁉ いまだに好きな子に告白もできないチキンのくせに!」
隼を狙っていたという姉にボソッと言い返すと、甲高い声で逆ギレされた。
ちょっ、待って待って。好きな子って……。
「なんで知ってんだよ!」
「お前声でけーから独り言全部丸聞こえなんだよ!」
「やめなさい食事中に! 近所迷惑よ!」
口喧嘩がヒートアップした俺達。
母親からガツンとお叱りが飛んできた。
「いや、どう考えてもみゆ姉が悪いでしょ! 弟の幼なじみにまで手を出そうとしてたんだよ⁉ この狼女め!」
「うるせぇな。過去の話だって言ってんだろ」
「美結、成人したんだから男遊びはもうやめなさい。それと丁寧な言葉を遣いなさい」
父親が低い声で姉に叱った。
「ほらぁ! お父さんも言ってる~!」
「怜也はもう少し声を抑えなさい」
「はーい……」
お風呂から上がると、スマホにたくさん通知がきていた。
いつの間に……めっちゃ盛り上がってんじゃん。
髪の毛を拭きながら、急いで未読のメッセージを確認する。