奥手な二人の両片思い
みんなでピクニック

5月5日、こどもの日。

上川くんと黒瀬くん、清花の4人で、公園にやってきた。



「「「「いただきまーす!」」」」



人が多くてベンチが空いてなかったため、レジャーシートを敷いてお昼ご飯を食べている。

なんだか遠足みたいで懐かしいな。



「ねぇ、遊ぶ物何持って来たの?」

「バドミントンとフライングディスク持ってきた」

「俺ディスクしたい!」

「俺も」



サンドイッチを食べながら答えた清花に、ソッコーで反応した上川くんと黒瀬くん。

昨日、遊べる物を持っていくよって言ってたんだよね。さすが清花。準備がいい。



「わかった。お先にどうぞ」

「「いってきま~す」」



先に遊びに行った2人を見送った。



「今気づいたけど、今日怜也くんとお揃いコーデだね」

「あっ、うん……」



この前話してたから、もしかしたらと思って、少しドキドキしながら着てきたけど……。

まさかあっちも上下デニムコーデだとは思わなかった。


私は短パンで上川くんはスキニーパンツ。
ちょっと恥ずかしくなっちゃって、待ち合わせしてからここに来るまで、あまり目を合わせて話せなかった。

本当はすごく嬉しいのに……。



「あ……ごめん、気にしてた?」

「え⁉ いや、服装かぶるの初めてだったからびっくりしちゃって」



心配されないように笑顔で答えた。

今は清花と話してるんだから、上川くんのことは一旦忘れよう。
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