奥手な二人の両片思い
放課後。
上川くんに、今朝と昼休みの出来事も含めて、清花とモルくんがギクシャクしていることを伝えた。
「うわぁ、それ完全に俺のせいだ……」
両手で頭を抱えた上川くん。
改めて話を聞き、それで先週頭を悩ませていたのだそう。
「そんなに自分を責めないで? 清花はその後どんな様子だった……?」
「申し訳なくて、まともに顔合わせられなかったからわかんないや」
そんな……清花を怒らせたら、この世の終わりかってくらいめちゃくちゃ怖いのに……!
「どうしよう……」
「大丈夫! 帰り際にもう1度謝ったら笑って許してくれたから!」
そうは言っても、上川くんは事実を伝えたのに対し、私は嘘をついた。
同じように許してもらえるかはわからないよね……。
◇
「もしもし……」
「もしもし菫? どうしたの?」
「……今日は嘘ついてごめんね」
その夜、彼女に謝罪した。
直接謝ろうとも思ったけど、どうしても気になって。
明日まで待てずに電話をかけた。
「いいよ。口止めされてたんでしょ?」
「……やっぱりバレてたんだ」
「そりゃ、あんなに顔引きつってたんならわかるよ」
笑い声が聞こえ、胸を撫で下ろす。
上川くんに、今朝と昼休みの出来事も含めて、清花とモルくんがギクシャクしていることを伝えた。
「うわぁ、それ完全に俺のせいだ……」
両手で頭を抱えた上川くん。
改めて話を聞き、それで先週頭を悩ませていたのだそう。
「そんなに自分を責めないで? 清花はその後どんな様子だった……?」
「申し訳なくて、まともに顔合わせられなかったからわかんないや」
そんな……清花を怒らせたら、この世の終わりかってくらいめちゃくちゃ怖いのに……!
「どうしよう……」
「大丈夫! 帰り際にもう1度謝ったら笑って許してくれたから!」
そうは言っても、上川くんは事実を伝えたのに対し、私は嘘をついた。
同じように許してもらえるかはわからないよね……。
◇
「もしもし……」
「もしもし菫? どうしたの?」
「……今日は嘘ついてごめんね」
その夜、彼女に謝罪した。
直接謝ろうとも思ったけど、どうしても気になって。
明日まで待てずに電話をかけた。
「いいよ。口止めされてたんでしょ?」
「……やっぱりバレてたんだ」
「そりゃ、あんなに顔引きつってたんならわかるよ」
笑い声が聞こえ、胸を撫で下ろす。