奥手な二人の両片思い
「なるほど……骨格かぁ」

「その……特に上半身が……肩幅が広くて……」



今日も、広い肩幅を隠すためにパーカーを着てきた。

クリスマスパーティーの時はワンピースだったけど、ダボッとしたロング丈だった。

しかも茶色だったから、全然華やかさと女の子らしさがなかったんだよね。



「わかった! 任せて!」

「お願いします……」



頼もしい一言に、少し不安が和らいだ。

オシャレさんとはいえ、怜也くんのほうが難しいんだから。

なけなしのセンスでも、フル活用して探そう!



「何色にしよう……」



メンズ服売り場を見て回る。


色が多くて悩む……。

これは制服と同じタイプで、こっちは少しゆるっとしてる。


生地も、厚い物と薄い物が並んでいる。

なんかこれ、生地がテロンテロンしてるなぁ。流行りなのかな?


店内を物色していると、葉っぱ柄の長袖シャツが目に止まった。


そういえば怜也くん、派手な服はそんなに持ってないって言ってたっけ。

じゃあ、柄物もあまり着ないのかな。


シャツを手に取って眺める。

でもこれ、ギラギラしてないし、派手というよりかは爽やかだし……似合いそう。
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