奥手な二人の両片思い
今はだいぶ克服したけれど、初対面の女子に話しかけるのが少し苦手。
小学校を卒業したタイミングで引っ越した私は、知り合いがいないまま中学に入った。
そのため、友達欲しさに同級生はもちろん、委員会や帰り道が同じ先輩達にも片っ端から話しかけまくった。
おかげでたくさんの人と仲良くなれて、しかも男子から何度も告白されたっけ。
まだ私には早いと思って全員お断りしたけど……。
ただ……女子達はそれが気に食わなかったのか、『八方美人』だとか『略奪女』って悪口を言ってくるようになった。
気にしないようにしてたけど……仲良くしてた子も、私がいない場所で陰口をたたいていた。
ショックだった。
だって完全に女子の中で孤立しちゃったんだもん。
学校に行きたくないって思ったけど、それでも登校し続けたのは……。
「ほら、俺の顔見て元気出して!」
「ちょっ、その顔やめて……」
心配している私を見て元気づけようと、上川くんはいきなり変顔をしてきた。
必死に笑いをこらえる。
こんな大勢の人がいる中で変顔をするなんて強すぎる……さすが上川くんだ。
電車に揺られること約30分。
学校の最寄り駅に到着した私達は、大勢の人の波に呑まれないように急いで外に出た。
「あぁ~! 空気が美味しいぃ~!」
「だね~! 風も気持ちいいね~!」
何回か深呼吸して新鮮な空気を取り入れた後、学校に向かう。
小学校を卒業したタイミングで引っ越した私は、知り合いがいないまま中学に入った。
そのため、友達欲しさに同級生はもちろん、委員会や帰り道が同じ先輩達にも片っ端から話しかけまくった。
おかげでたくさんの人と仲良くなれて、しかも男子から何度も告白されたっけ。
まだ私には早いと思って全員お断りしたけど……。
ただ……女子達はそれが気に食わなかったのか、『八方美人』だとか『略奪女』って悪口を言ってくるようになった。
気にしないようにしてたけど……仲良くしてた子も、私がいない場所で陰口をたたいていた。
ショックだった。
だって完全に女子の中で孤立しちゃったんだもん。
学校に行きたくないって思ったけど、それでも登校し続けたのは……。
「ほら、俺の顔見て元気出して!」
「ちょっ、その顔やめて……」
心配している私を見て元気づけようと、上川くんはいきなり変顔をしてきた。
必死に笑いをこらえる。
こんな大勢の人がいる中で変顔をするなんて強すぎる……さすが上川くんだ。
電車に揺られること約30分。
学校の最寄り駅に到着した私達は、大勢の人の波に呑まれないように急いで外に出た。
「あぁ~! 空気が美味しいぃ~!」
「だね~! 風も気持ちいいね~!」
何回か深呼吸して新鮮な空気を取り入れた後、学校に向かう。