奥手な二人の両片思い
「先生! それじゃハロウィン感よりサバゲー感のほうが強いですよ~!」
「ごめんね。じゃんけんで決まったから……」
申し訳なさそうに眉尻を下げている先生。
他にも希望があったのだけど、負けてしまったとのこと。
じゃんけん弱いのかな?
「それなら仕方ないかぁ。こうなったら、他の仮装者達を襲う勢いで行こう! 菫ちゃん!」
「へ⁉ う、うん!」
夏穂ちゃんはノリノリの様子。
……待てよ? ポジティブに考えたら、ゾンビになる機会はなかなかないし、貴重だよね?
よーし、とことん楽しんでやるか!
昼食後、ゾンビメイクの動画で予習をすることに。
「うわぁ……すごい……」
どれも圧巻もので、もはやメイクというよりアート。
衣装と化粧品は学校で用意するみたいだけど、セットは自分達でやるんだそう。
メイクしたことないからなぁ。
お母さんに借りて練習させてもらうか。
「あ、ゾンビメイクだ~」
画面を観ていると、後ろから夏穂ちゃんが顔を出してきた。
「夏穂ちゃんはハロウィンメイクしたことある?」
「あるよ。昔塾に通ってた時にハロウィンパーティーがあって、その時にしたかな。でも小さかったから覚えてないんだよね」
経験者だけど、10年ぶりでほぼ初心者だという。
「できるかな……」
「大丈夫! まだ時間あるし! 練習して他の仮装者達をビビらせてやろう!」
「そうだね。頑張ろう!」
やる気まんまんの彼女に元気をもらい、グータッチ。
そんな私達を、遠くで塩野くんが苦笑いで眺めていたのだった。
「ごめんね。じゃんけんで決まったから……」
申し訳なさそうに眉尻を下げている先生。
他にも希望があったのだけど、負けてしまったとのこと。
じゃんけん弱いのかな?
「それなら仕方ないかぁ。こうなったら、他の仮装者達を襲う勢いで行こう! 菫ちゃん!」
「へ⁉ う、うん!」
夏穂ちゃんはノリノリの様子。
……待てよ? ポジティブに考えたら、ゾンビになる機会はなかなかないし、貴重だよね?
よーし、とことん楽しんでやるか!
昼食後、ゾンビメイクの動画で予習をすることに。
「うわぁ……すごい……」
どれも圧巻もので、もはやメイクというよりアート。
衣装と化粧品は学校で用意するみたいだけど、セットは自分達でやるんだそう。
メイクしたことないからなぁ。
お母さんに借りて練習させてもらうか。
「あ、ゾンビメイクだ~」
画面を観ていると、後ろから夏穂ちゃんが顔を出してきた。
「夏穂ちゃんはハロウィンメイクしたことある?」
「あるよ。昔塾に通ってた時にハロウィンパーティーがあって、その時にしたかな。でも小さかったから覚えてないんだよね」
経験者だけど、10年ぶりでほぼ初心者だという。
「できるかな……」
「大丈夫! まだ時間あるし! 練習して他の仮装者達をビビらせてやろう!」
「そうだね。頑張ろう!」
やる気まんまんの彼女に元気をもらい、グータッチ。
そんな私達を、遠くで塩野くんが苦笑いで眺めていたのだった。