奥手な二人の両片思い
放課後。
「傷メイクってこんなに時間かかるんだ……」
上川くんが来るまで、スマホで傷メイクの仕方を見ながら校門で待つ。
あの勉強会以来、上川くんとは毎日登下校している。
「めっちゃリアルだね~」
「ひゃあ! ビックリしたぁ」
画面に夢中になっていると、後ろから上川くんがニョキッと現れた。
恥ずかしい。変な声出ちゃった。
「驚かせてごめんね。それってもしかして、仮装の日のメイク?」
「あぁ……うん」
こ、これはもしかして……代表者だって言う流れ⁉
「ゾンビになるよ!」って?
いやいや絶対言えないよ!
「実はね! 俺、清花ちゃんと一緒に医者の仮装することになったんだ!」
「へぇ~! そうなんだ~!」
医者……。
きっとゾンビに襲われて、人を助けるどころか、人の命を奪ってしまう医者になってしまうんだろうなぁ。切ない……。
なんて妄想していると。
「綿原さんも仮装のお手伝いするの?」
「へ⁉」
「俺達一人でそれぞれ準備するのは難しいから、男子と女子とで何人かに手伝ってもらうことにしたんだ」
あ、そういうことか。
確かに、1人で髪の毛やメイクと、準備するには時間がかかりそう。
「綿原さんのクラスは何の仮装するの?」
「えっと……お化けの仮装だよ!」
「へぇ、何系のお化け?」
「それは秘密! ネタバレはあまりしたくないらしいから」
「うわぁ~! めっちゃ気になる~! 当日までのお楽しみってことか~」
……私がやるってバレなくて良かった。
「傷メイクってこんなに時間かかるんだ……」
上川くんが来るまで、スマホで傷メイクの仕方を見ながら校門で待つ。
あの勉強会以来、上川くんとは毎日登下校している。
「めっちゃリアルだね~」
「ひゃあ! ビックリしたぁ」
画面に夢中になっていると、後ろから上川くんがニョキッと現れた。
恥ずかしい。変な声出ちゃった。
「驚かせてごめんね。それってもしかして、仮装の日のメイク?」
「あぁ……うん」
こ、これはもしかして……代表者だって言う流れ⁉
「ゾンビになるよ!」って?
いやいや絶対言えないよ!
「実はね! 俺、清花ちゃんと一緒に医者の仮装することになったんだ!」
「へぇ~! そうなんだ~!」
医者……。
きっとゾンビに襲われて、人を助けるどころか、人の命を奪ってしまう医者になってしまうんだろうなぁ。切ない……。
なんて妄想していると。
「綿原さんも仮装のお手伝いするの?」
「へ⁉」
「俺達一人でそれぞれ準備するのは難しいから、男子と女子とで何人かに手伝ってもらうことにしたんだ」
あ、そういうことか。
確かに、1人で髪の毛やメイクと、準備するには時間がかかりそう。
「綿原さんのクラスは何の仮装するの?」
「えっと……お化けの仮装だよ!」
「へぇ、何系のお化け?」
「それは秘密! ネタバレはあまりしたくないらしいから」
「うわぁ~! めっちゃ気になる~! 当日までのお楽しみってことか~」
……私がやるってバレなくて良かった。