奥手な二人の両片思い
わぁ、可愛い……!
けど……何か違和感がある。
まず、声が男の子ばりに低い。
しかも、ヒール靴に慣れていないのか、少し足がプルプルしている。
もしかして女装の人……?
ってことは、コンテストに出てた人⁉
「あの……すみません」
「はい?」
振り向いたメイドさんは、私の顔を見た瞬間目を丸くした。
あれ……? この可愛い顔、どこかで見たぞ。
「フルーツタルトいかがですか?」
「あっ……その、甘い物はにがっ……うわっ!」
「……だ、大丈夫ですか⁉」
後退りしたうさ耳メイドさんがバランスを崩して転倒した。
「いってぇー……」
慌てて駆け寄り、取れたカチューシャを拾って渡す。
この声と表情……。
「も……もしかしてモルくん⁉」
そう呼んだ瞬間、彼の顔が、この世の終わりだ……と言わんばかりにフリーズ。
えええ! まさかモルくんも出てたなんて!
「可愛いぃぃぃ! 本当にモルくん⁉ 黙ってたら本当に女の子みたい!」
「あの……少し静かにしてください……」
「あ、ごめんね! わぁ~、脚も綺麗だね~」
「ちょっ、どこ見てるんですか……!」
キャーー! 照れてるぅぅ! 可愛いぃぃぃ!
「ねぇ、一緒に写真撮ろう?」
「嫌です! この体勢で!」
ハッと我に返り、顔を真っ赤にして尻餅をついている彼にスマホを向けていたことに気づいた。
けど……何か違和感がある。
まず、声が男の子ばりに低い。
しかも、ヒール靴に慣れていないのか、少し足がプルプルしている。
もしかして女装の人……?
ってことは、コンテストに出てた人⁉
「あの……すみません」
「はい?」
振り向いたメイドさんは、私の顔を見た瞬間目を丸くした。
あれ……? この可愛い顔、どこかで見たぞ。
「フルーツタルトいかがですか?」
「あっ……その、甘い物はにがっ……うわっ!」
「……だ、大丈夫ですか⁉」
後退りしたうさ耳メイドさんがバランスを崩して転倒した。
「いってぇー……」
慌てて駆け寄り、取れたカチューシャを拾って渡す。
この声と表情……。
「も……もしかしてモルくん⁉」
そう呼んだ瞬間、彼の顔が、この世の終わりだ……と言わんばかりにフリーズ。
えええ! まさかモルくんも出てたなんて!
「可愛いぃぃぃ! 本当にモルくん⁉ 黙ってたら本当に女の子みたい!」
「あの……少し静かにしてください……」
「あ、ごめんね! わぁ~、脚も綺麗だね~」
「ちょっ、どこ見てるんですか……!」
キャーー! 照れてるぅぅ! 可愛いぃぃぃ!
「ねぇ、一緒に写真撮ろう?」
「嫌です! この体勢で!」
ハッと我に返り、顔を真っ赤にして尻餅をついている彼にスマホを向けていたことに気づいた。