俺のカノジョは
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カーテンで閉じられた窓からうっすらと朝日が差し込む。
細く伸びた光は俺の顔を照らした。
それがきっかけでうっすらと目を開ける。
ぼやけた視界の中、隣にいる温もりに触れようと寝返りを打って手を伸ばした。

……冷たい。

ペタペタとベッドのシーツを触ると温もりはなく。

確か一緒に寝たはずなのに。

と、寝ぼけた頭で開いたスペースにいた主を探した。
焦点の合わなかった視界が徐々にクリアになってくる。
季節が本格的な秋に入り、朝夕は冷えてきた頃。
ふわふわの掛布団を肩まで引っ張って姿を探した。

あ、いた。

探していた主は、ベッドから少し離れた場所にあるローソファーの前に座ってテレビを見ている。

淡いオレンジの上下パジャマ姿だ。
寝ぐせなのか肩より少し長めの髪の毛がピョンッと元気に左右へと跳ねていた。


テレビに映っているのは、いま世間では大人気らしい男性アイドル。

何やらよくわからないが新曲が出るらしい。
テレビのテロップに情報解禁の文字が映っていた。

しばらくすると、画面が情報番組のキャスターに切り替わる。
アイドルの情報は終わったようだ。

「はぁぁぁぁ……今回黒髪だなんて聞いてないんですけど」

ボソリと独り言をつぶやいた彼女は、無言でたったいま放送されたアイドルの映像を早戻しして再生し始めた。
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