俺のカノジョは
それが来たのは、彼女にナースステーションで会ってから1時間後だった―――。
昼食を摂ろうと食堂に行った際、スマホを見ると春香からメッセージが来ている。
支払いをする列に並びながら開くと、
『おつかれ~』
いつものゆるい文面。
日勤で会ったり、会わなくてもよく昼にメッセージは送られてくる。
送信された時間からして、今から30分前に春香も昼食休憩に入ったんだろう。
食堂には彼女の姿がないので、もう病棟の休憩室へ戻ったらしい。
昼にはたわいないことでメッセージを送りあうが、時には夕食を一緒に食べるかどうかを決めることもある。
彼女は日勤であれば、午後6時には仕事は大抵終わる。
俺がそれよりも遅いので、一旦帰った春香を仕事終わり迎えに行くのが多い。
昼食の支払いを済ませて食堂の席に座り、ラーメンをすする。
いつ呼び出しがあるかわからない仕事中の食事は、手軽に済ませられることが優先。
しかし、今日は穏やかなのか。
院内専用で携帯している電話が鳴ることもなく食事できた。
その中で春香とやり取りを続ける。
話題は今日の夜どうするか、であった。
明日は日曜日。
俺は朝少しだけ出勤すればいいし、それも9~10時で構わない。
春香も夜勤だし余裕がある。
どこかへメシでも食べに行って春香の家に泊まろうかなーと考えていたのに。
『今日、夜は予定あるから』
そうバッサリと切られた。