愛で壊れる世界なら、
結局また独りぼっちだ――。
置き去りにされた暗闇。あの夢が押し寄せてくる気配を、どこか遠くで感じ取る。
あれは、一人寂しく死んでいく運命を暗示していたのかもしれない。
ボロボロと涙が頬をつたって落ちていく。怖くて寂しくて、思考も感情もぐちゃぐちゃ。溢れるものは目からも鼻からも止まらず、息が苦しくなって溺れるように目眩がし始める。
――ああ、だけど、ユーニには悪いことをした。
男の話を聞くまでもなく、ただ一人の味方でいてくれたのだと、不思議と信じられた。だからこそ自分のそばにいさせたことが今更ながらに申し訳なく思えた。
辺りはずっと暗いはずなのに、レイチェルの目の前の光景が明滅する。頭がぐらりと傾ぎ、意識が遠のく。世界が闇に押し潰されていく。