不器用同士
今の時刻、午後6時半を少し回ったところ。
夜ご飯には少し早い時間だから何しようかなと瑠璃ちゃんを見る。
「なにして遊ぶ?」
「んー、あ!こっち来て!」
瑠璃ちゃんに手を引っ張られて着いていくと初めて行く部屋に着いた。
さっきだいたい案内してもらったけど、ここは通らなかった。
「入って入って!ここお兄ちゃんの部屋だから」
…いいのかな、私が勝手に入って。
勝手に入るのは悪い気がして断ろうと思ったら手を引っ張られて入ってしまった。
…意外と瑠璃ちゃんって力強いよね。
5歳児ってこんなに力があるものなのかと考えているとあるものを見せてきた。
「これねー瑠璃の書いた絵!!」
真っ白な画用紙にクレヨンで書かれた絵を持ってきていた。