年上幼なじみのあぶない溺愛



「えっ、ここってこう解くの……?」
「ほかにどんな解き方があるんだよ」


 しかしここで新たなる問題が発生してしまう。
 それは正解していた問題の解き方が、火神くんに教えてもらった解き方と違うことだった。


「えっと、これはこうして……」

 火神くんの質問に対し、素直に私の解き方を説明すると、ため息を吐かれてしまった。


「無駄なことばっかしてるし、よくそれで正解してたな」

「うっ……」


 火神くんの厳しい指摘が心臓にグサリと刺さる。
 この会話もきっと、春哉くんたちに聞かれていることだろう、ぜったいにバカだとバレてしまった。

 自分で墓穴を掘った気がするけれど、他人のフリをする限りは春哉くんの顔に泥を塗ることはない。

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