年上幼なじみのあぶない溺愛
6.少しの違和感
図書室に春哉くんがいて、一時はどうなるかと思ったけれど、怪しまれることなくテスト勉強を終えることができた。
「志羽」
「……え」
電車に乗り、家の最寄りに着いて改札を通ったときだった。
春哉くんの声が聞こえてきて顔を上げると、改札の近くで彼が立っていたのだ。
「春哉くん……!待ってくれていたの?」
春哉くんたちは私たちよりも先に帰ったはずだ。そのため、わざわざ待ってくれていたのかと期待してしまう。